
目次
水彩画の魅力とは?
水彩画の最大の魅力は、その「柔らかさ」と「透明感」にあります。
絵の具と水が紙の上で自然に混ざり合い、偶然生まれるグラデーションやにじみは、他の画材ではなかなか表現できない独特の味わいです。たった一滴の水が、作品に深みを与えてくれることもあります。
趣味としてのハードルの低さ
「絵を描くなんて難しそう」「美術の成績が悪かったから無理」そう思っている方にこそ、水彩画はおすすめです。
必要な道具は、筆・絵の具・水・紙。それだけです。
本格的な画材を揃えなくても、100円ショップや文房具店で手に入るもので十分に楽しめます。
また、完成までに時間をかける必要もありません。ちょっとしたスキマ時間に、手帳やポストカードにさっと描くことで、気軽に創作の楽しさを味わえます。
「絵が苦手でも楽しめる」3つの理由
失敗が味になる
水彩のにじみやムラは「味」として活かすことができます。思い通りにならない偶然性が、逆に絵に深みを与えることも。
自由な発想で描ける
「上手に描く」ことより、「感じたままに描く」ことが大切。写実的でなくても、抽象的でも、自由な表現が許されるのが水彩画の魅力です。
心を整える時間になる
水の動きに集中して筆を運ぶひとときは、まるで瞑想のよう。ストレス解消やマインドフルネス効果も期待できます。
水彩画を始めるのに必要な基本道具【初心者向け】
「水彩画を始めてみたいけれど、何を揃えればいいかわからない」
そんな初心者の方に向けて、最低限必要な道具とおすすめ商品をわかりやすくご紹介します。
どれもコスパが良く、気軽に始められるものばかりなので、ぜひ参考にしてみてください!
1.水彩絵の具:固形とチューブ、どちらを選べばいいのか
固形タイプ
扱いやすく、持ち運びに便利なのが固形タイプ。色を出すのも片付けも簡単で、初心者には特におすすめです。
✅おすすめ:ホルベイン 固形水彩 パレット付 12色セット
👉 使いやすく発色もきれい!持ち運びにぴったりのセット。
チューブタイプ
絵の具の量を自分で調整したい方や、大きな作品を描きたい方におすすめ。水で溶きやすく、色の混色にも向いています。
✅おすすめ:ターナー アクリルガッシュ 12色セット
👉 本格派でも満足できる定番セット。
2.筆:最初はセットか「万能筆」1本でもOK
初心者の方は、いろいろな形がセットになったものを選ぶと安心です。
「とりあえず1本だけ」なら、ラウンド型の中サイズがおすすめです。
✅おすすめ:ホルベイン 水彩・アクリル画用画筆 6本組セット
👉 価格も手ごろな筆セット。
✅おすすめ:ラファエル Kolinsky
👉 1本で細描きも広い面も描ける。
3.紙:安くても質が良いものを選ぼう
水彩紙は、普通のコピー用紙では代用できません。
「厚み」と「吸水性」が重要で、にじみや発色に大きく影響します。
✅おすすめ:マルマン スケッチブック B5サイズ
👉 コスパ最強の初心者向け。
✅おすすめ:ミューズ(Muse) ホワイトワトソン ブロックタイプ
👉 高品質ながらリーズナブル!
4.パレット:100均でもOKだけど…
パレットは、絵の具を混ぜるための道具。
最初は100均でも問題ありませんが、絵の具が滑りにくい専用の白いプラスチックパレットの方が快適です。
✅おすすめ:プラスチックパレット(折りたたみ式)
👉 持ち運び&収納しやすい。
5.水入れ&雑巾:自宅にあるものでOK!
水入れは空き瓶やプラカップで代用できますが、2槽タイプだとより快適です。雑巾は適当な布切れを!
雑巾やタオルは筆の水分を調整するために必須です。
✅おすすめ:二重筆洗 大型
👉 大は小を兼ねるで快適に。
6.スケッチブック or バインダー:保存・練習に最適
描いた絵をまとめておけるスケッチブックは、モチベーションにもつながります。
バインダー式だと、紙を1枚ずつ取り外せて便利です。
✅おすすめ:無印良品 画用紙スケッチブック
👉 シンプルで使いやすいスケッチブック。
✅おすすめ:マルマン(maruman) ルーズリーフ バインダー
👉 練習にも本番にも!
初心者が失敗しがちなポイントと対策
水彩画を始めてみたものの、「なんだかうまくいかない…」「思っていた仕上がりと違う…」そんなふうに感じたことはありませんか?
でも安心してください。水彩画は“失敗”も含めて楽しむアート。
ここでは、初心者がつまずきやすいポイントと、ちょっとした対策をご紹介します。
絵の具の濃度の調整がうまくできない
よくある失敗:色が薄すぎて見えない・濃く塗りすぎてにじまず重い・ムラになって汚く見えてしまう
対策:パレットの上で「牛乳くらいの濃さ」を目安に調整する・必ず紙の端で試し塗りしてから本番へ・何度も重ね塗りして、少しずつ深みを出す
🖌️ おすすめアイテム:ホルベイン透明水彩 ハーフパン 12色セット
→ 混色もしやすく、薄塗りにも濃塗りにも対応できる柔らかい発色が魅力。
紙が波打ってしまう
よくある失敗:塗ったあとに紙がヨレヨレになって絵が歪む・水をたっぷり使うと紙がボコボコに
対策:厚手の水彩紙(200g/㎡以上)を選ぶ・「水張り」か「ブロックタイプの紙」を使う・紙の四辺が糊付けされたタイプは特に便利
📄 おすすめアイテム:ミューズ(Muse) ホワイトワトソン水彩紙 ブロックタイプ
→ 先ほども紹介しましたが、ブロックタイプなので、水張り不要で波打ちにくく初心者に最適。
筆のお手入れを怠ってしまう
よくある失敗:筆先が割れて思うような線が描けない・絵の具が固まって筆がガチガチに…・次に使うとき色が混ざっている
対策:描き終えたらすぐに水でやさしく洗う・根元までしっかりすすぎ、軽く整えて乾燥・筆先は横向き、または吊るして下向きにして乾かす
🧽 便利グッズ:ドライスタンド
→ おしゃれな筆乾燥でお手入れのやる気アップ!
簡単に描けるモチーフから始めよう
最初の1枚は「好きなもの」でOK!
水彩画を始めたばかりの方におすすめなのは、シンプルなモチーフから描くこと。
形が簡単で、色もわかりやすいモチーフなら、構図や混色に迷わず気軽に楽しめます。
まずは「観察する・描く・色を塗る」の流れに慣れることが大切。
以下のような題材なら、失敗してもリラックスして続けられますよ。
はじめてにおすすめのモチーフ4選
フルーツ(りんご・バナナ・ぶどう)
・シンプルな形で描きやすい
・ツヤや影を練習するのに最適
・1色から始めて、徐々に混色の練習にも◎
📗 おすすめ書籍:『もういちど 透明水彩を始めよう。 基本の12のレッスン』
→充実な内容の静物画入門書!
植物・葉っぱ・観葉植物
・緑のグラデーションが練習になる
・形が多少崩れても「味」になるので気楽
・花や葉の一部からでも始められる
📗 おすすめ書籍:『いちばんていねいな、花々の水彩レッスン』
→ 写真と丁寧な説明文があり、描きながら色の重ね方や形の取り方を学べるやさしい入門書。
空・雲・夕焼け
・にじみやぼかしの表現を体験できる
・色数が少なくても美しく仕上がる
・気持ちよく塗ることが大切なので癒し効果も
📘 おすすめ書籍:『水彩 自然を描く 空・雲・山・木・霞・水・岩の描き方ガイド』
→ 雲の描き方や透明感の出し方を美しい作例で解説。
カップや食器
・楕円形や影の描き方が学べる
・白いものを描くと「余白」の活かし方が自然と身につく
・家にあるもので描けるので準備も不要
📗 おすすめ書籍:『身近なモチーフで始める 水彩画: かたち・色・光と影 3つのコツですぐ上手くなる』
→ コップ・スイーツ・雑貨などを水彩でかわいく描く練習にぴったり。
あると便利な+αアイテムのご紹介
ちょっとした工夫で、水彩がもっと楽しく・ラクになる!
基本の道具に慣れてきたら、少しずつ“プラスアイテム”も取り入れてみましょう。
外出時や作品作りをもっと快適にしてくれるアイテムたちは、水彩の幅をぐんと広げてくれます。
水筆(すいひつ)
水タンク付きの筆で、外出時や時短に最適!
水を別に用意しなくていいので屋外スケッチに便利
ブラシ部分がやわらかく、初心者でも扱いやすく、混色・ぼかしも自由自在
🖌️ おすすめ:ペンテル アクアッシュ水筆(中筆)
→ 手に馴染みやすく、筆先のまとまりも良い定番水筆。
マスキングテープ
紙を固定したり、白抜き効果を作れる万能アイテム!
紙の四辺を留めることで“波打ち”を防止
描きたくない部分を一時的に保護できる
剥がすとスッキリきれいなフチができて作品感アップ!
🎨 おすすめ:3M スコッチ マスキングテープ 幅24mm
→ 剥がしやすく、紙を傷めない初心者向けタイプ。
携帯用水彩セット
外でも描きたい人に!オールインワンでスケッチが楽々。
固形絵の具・水筆・ミニパレットがセット
軽量でバッグにすっぽり入るサイズ
公園や旅先でもすぐに描ける
🧳 おすすめ:ホルベイン×マルマン ヴィフアール水彩画スターターキット
→ 初心者にも十分な色数。外で描きたくなるコンパクト設計。
イーゼル or スケッチバッグ
描く姿勢・持ち運びを快適にしてくれるサポートアイテム
◎ イーゼル:
自宅で「描く専用スペース」ができて集中しやすい
姿勢が整いやすく、長時間の作業にも◎
🖼️ おすすめ:アルミ製 折りたたみ式 イーゼル
→ 軽量&安定性のバランスがよく、室内外で活躍。
◎ スケッチバッグ
絵の具・筆・紙をすべて一括収納できる
ショルダータイプで持ち運びラクラク
野外スケッチやカフェスケッチにも最適
🎒 おすすめ:マルマン スケッチバッグ
→ クッション入りポケットで道具が守られ安心。
まとめ:今日から楽しく水彩ライフを始めよう!
水彩画は「絵が得意じゃないから…」と思っていた人でも、
やさしい色合いと自由な表現にふれるうちに、きっと描くことが楽しくなっていきます。
始めるのに高価な道具も、特別な技術も必要ありません。
紙と筆と、ちょっとした好奇心さえあれば、すぐに始められるのが水彩の魅力です。
「まずは気に入った道具を1つだけ」からでOK!
気になる色の絵の具でも、かわいい筆でも、持ち歩きやすいスケッチブックでも。
あなたが「これで描いてみたい」と思えるものから、少しずつ揃えていきましょう。
はじめの1枚は、失敗しても大丈夫。
そこからきっと、あなただけの水彩ライフが始まります。