【関西万博ルポ】イタリア館7時間待ちでようやく入館!イタリア館で出会った名画と彫刻たち

お盆真っ只中の8月14日、ついに関西万博のイタリア館へ行ってきました。
入館まで 約7時間待ち!灼熱の中、ひたすら並ぶという試練を乗り越えて、ようやく目にした名作の数々をご紹介します。

イタリア館へ抱いていた期待!

イタリア館といえば、やはり「西洋美術の宝庫」。
事前に調べた際、カラヴァッジョの名前を目にした瞬間から、心は高鳴っていました。
実際に足を運ぶと、そこにはレオナルド・ダ・ヴィンチの精緻な素描や、古代ローマ時代の重厚な大理石彫刻、そして鮮やかな現代アートまで――時代を超えた芸術の数々が待っていました。

今回のルポは、これから訪れる方には「ぜひ行ってみたい」と思っていただけるように、そしてすでに行かれた方には「あの感動をもう一度」と共感していただけるように綴っています。
イタリア館の中で、印象的な展示品をご紹介します!

カラヴァッジョ《キリストの埋葬》

個人的に一番見たかったのは、ヴァチカン美術館所蔵の大作《キリストの埋葬》。
巨大なキャンバスに描かれた光と影の迫力、そして人々の表情のリアルさに、思わず息をのんでしまいました。
画面でしか見たことのなかった絵が、目の前にある――その事実だけで鳥肌ものです。
大きさや質感も圧倒的で、隣に置かれた作品解説を読みながら、じっくり没入できました。

キリストの埋葬
キリストの埋葬
キリストの埋葬
キリストの埋葬

《キリストの埋葬》
キリストの亡骸を墓へ運ぶ場面を劇的な光と影で描いた作品です。
強い光に浮かび上がる遺体と人々の悲しみの表情が、見る人の感情に直接訴えかけるように描かれ、墓石が祭壇のように手前へ突き出し、信仰と絵画体験が重ね合わされる仕掛けになっています。

「カラヴァッジョって他にどんな作品があるの?」と思った方は必見!
詳しい解説と代表作をまとめた記事をこちらにご用意しました。

▼カラヴァッジョおすすめ書籍

レオナルド・ダ・ヴィンチ「アトランティック・コード」

「アトランティック・コード」とはルネサンス期の巨匠 レオナルド・ダ・ヴィンチ が生涯にわたって書き残した約1,119枚の紙から成る、レオナルドの機械工学、天文学、解剖学、数学、音楽、建築など、多岐にわたる分野の研究が記されている膨大な手稿群のひとつです。
「アトランティック」と呼ばれるのは、当時の地図帳(アトラス)と同じ大判の用紙に綴じられているためで、大きな紙面に様々な分野のスケッチや文章が書き込まれています。

合計4枚の「アトランティック・コード」を前期と後期で2枚ずつ、訪れるタイミングによってページが変わる仕組みとなっているとのことで、今回は後期の2枚をみることができました。
・4/13〜7/12 → 前期2枚展示
・7/13〜10/13 → 後期2枚展示

以下の2枚が後期に展示されているものになりますが、どちらも建築に関する素描のようで興味深い作品です。

アトランティック・コード
アトランティック・コード
▼レオナルド・ダ・ヴィンチおすすめ書籍

「ファルネーゼのアトラス」大理石彫刻

ナポリ国立考古学博物館からやってきた大理石彫刻。
こちらの作品は西暦150年(古代ローマ時代)の古典彫刻で、ギリシャ神話の巨人アトラスを模した大理石像です。
作者は不明ですが、古代ギリシャ・ローマの卓越した彫刻技術と神話的象徴性を伝え、芸術・文化史における重要性から世界的文化遺産とされています。
アトラス神が天を背負う姿は、とにかく重厚感があり、ギリシャ神話の世界がそのまま現れたような迫力で、古代の空気を感じられる貴重な体験をできます。

ファルネーゼのアトラス
ファルネーゼのアトラス
ファルネーゼのアトラス

現代アート(蜷川実花さんの作品など)

クラシックな名作に並ぶ形で、現代アートの展示も。
蜷川実花さんの鮮やかな作品も印象的で、その他にも多数の現代アートが会場を華やかにしていました。
古典と現代が共存する展示スタイルは、イタリア館ならではの挑戦かもしれません。

▼現代アートを楽しむための書籍

まとめ:行く前に押さえておきたいポイント

予約なしの場合には行列は覚悟しないといけませんが、芸術ファンなら必見の歴史的名作と現代アートを一度に味わえる贅沢な空間となっています!!
カラヴァッジョの迫力、ダ・ヴィンチの思索の断片、古代の彫刻の存在感……どれも心に残る体験でした。
「7時間並んで良かったか?」と聞かれれば、私は迷わず「YES」と答えます。