
印象派は「光と色彩の革命」でしたが、その自由さゆえに限界も抱えていました。
ポスト印象派は、印象派を出発点にしながら、感情・構造・象徴といった要素を絵画に取り戻した重要な転換点です。
本記事では、ポスト印象派とは何か、その成立背景、特徴、代表的な画家と作品、鑑賞のポイントまでを体系的に解説します。
目次
ポスト印象派とは?
ポスト印象派とは、19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍した画家たちを指す総称で、印象派の後に現れ、その表現を発展・批判的に継承した美術の動きです。
統一された様式や宣言があるわけではなく、画家それぞれが独自の表現を追求した点に特徴があります。

ポスト印象派はなぜ生まれたのか
印象派への評価と反省
印象派は自然の光や一瞬の印象を描くことに成功しましたが、その一方で
「形が曖昧」「感情や思想が弱い」といった批判も受けました。
個性と思想を求める動き
次世代の画家たちは、絵画に構造を与えたい/感情をもっと直接的に表したい/色や形に意味を持たせたい、と考え、印象派の技法を土台にしながらも、より内面的・思想的な表現へと向かいました。
ポスト印象派の特徴
シュルレアリスムには、次のような特徴があります。
①画家ごとに異なる表現:ポスト印象派には共通様式がありません。セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンらは、まったく異なる方向性を示しています。
②見たままより「どう捉えたか」:自然の忠実な再現よりも、画家の解釈や感情が優先されます。
③近代美術への橋渡し:ポスト印象派の試みは、20世紀美術の出発点となりました。
ポスト印象派の代表的な画家と作品
ポール・セザンヌ
近代絵画の父と呼ばれる画家。
代表作:《サント=ヴィクトワール山》《リンゴとオレンジ》では、自然を円筒・球・円錐として捉え、絵画に構造と秩序を与えました。
フィンセント・ファン・ゴッホ
感情を色彩と筆致で表現した画家。
代表作:《星月夜》《ひまわり》では、激しい筆触と強烈な色彩は、後の表現主義に大きな影響を与えました。
ポール・ゴーギャン
象徴性と原始性を追求した画家。
代表作:《我々はどこから来たのか》《黄色いキリスト》では、現実の色から解放された象徴的表現は、象徴主義・フォーヴィスムへつながります。
ジョルジュ・スーラ
科学的理論に基づく点描技法を確立。
代表作:《グランド・ジャット島の日曜日の午後》は、印象派を理論化した存在で、新印象派とも呼ばれます。
印象派との違い
各潮流は20世紀美術の流れの中で相互に影響し合っています。
| 項目 | 印象派 | ポスト印象派 |
|---|---|---|
| 主眼 | 光・一瞬の印象 | 感情・構造・象徴 |
| 色彩 | 自然に近い | 主観的・象徴的 |
| 様式 | 比較的共通 | 画家ごとに異なる |
ポスト印象派作品の見方
ポスト印象派作品を見る際は、「上手に描けているか」ではなく、なぜこの色なのか、なぜこの形なのかを考えると理解が深まります。
画家の思想や感情を読み取ることが鑑賞の鍵です。
よくある質問(Q&A)
まとめ|ポスト印象派は「個性の時代」
ポスト印象派とは、印象派の成果を受け継ぎつつ、画家それぞれが自分だけの表現を突き詰めた時代です。
この多様な試みが、近代美術の爆発的発展を導きました。














